STP分析とは?

解説

STP分析の概要

STPフレームワークは、マーケティング戦略を立てる際に使われる思考方法です

  • Segmentation(セグメンテーション)
  • Targeting(ターゲティング)
  • Positioning(ポジショニング)

3つのステップから成り立っています。

各ステップの内容を以下に解説します。

セグメンテーションについて

Segmentation(セグメンテーション)

辞書での意味は 分割、分断です。

マーケティングでは市場を細分化する段階です。異なるニーズや嗜好を持つ消費者の集団を識別し、市場をいくつかのセグメント(小さな市場)に分けます。

なぜセグメンテーションを考えるの?

セグメンテーションを行う理由は、顧客が持つニーズや嗜好が多様であるため、市場全体を一括りにしてアプローチするのではなく、異なる特性を持つグループごとに分けることで、より効果的なマーケティングを実施できるからです。

例えば、ビールが好きな消費者でも、世界的な視点で見ると、地域ごとに好みが異なります。

ある地域ではスッキリした味わいが好まれ、他の地域ではアルコール度数が高いものやクラフトビールが人気など、多種多様な嗜好が存在します。

このように、自分たちが提供するサービスや商品が、どの層に売りたいのかを考えるきっかけになります。

セグメンテーションの種類

• 地理的セグメンテーション

地域、気候、人口密度などの地理的要素に基づいて市場を分ける

人口統計的セグメンテーション

年齢、性別、所得、職業、教育レベルなどに基づいて分ける

• 心理的セグメンテーション

ライフスタイルや価値観、興味、性格などに基づいて分ける

• 行動的セグメンテーション

購買行動や使用頻度、ブランドロイヤルティに基づいて分ける

ターゲティングについて

Targeting (ターゲティング)

辞書での意味は標的、標準です。

セグメンテーションで細分化された市場の中から、選定する段階です。

すべてのセグメントに対してアプローチするのではなく、自社の製品やサービスが最も合致する消費者グループを選びます。

なぜターゲティングをするのか

最も効果的にアプローチできるターゲット市場を選定するためです。

例えば、今回もビールを例に考えると、セグメンテーションで国内の中年層に向けて何かを行う際、その年代がビールに対して何を期待しているのか、どのような商品なら手に取ってもらえるのかを考えることが重要です。

ターゲティングの種類

・集中型マーケティング

一つのセグメントに集中する

• 差別化マーケティング

複数のセグメントに異なるアプローチを取る

• 無差別マーケティング

すべてのセグメントに同じアプローチを取る

ポジショニングについて

Positioning(ポジショニング)

辞書での意味は位置調節、位置を据える

ターゲット市場に対して、自社の製品やサービスをどのように位置づけるかを決める段階です。

競合他社との差別化を図り、顧客に対して明確なブランドイメージや価値を伝えます。これには、以下のようなステップが含まれます。

なぜポジショニングをするのか

ポジショニングを行う理由は、競合他社と差別化し、ターゲットとする顧客に対して自社の製品やサービスの独自の価値を明確に伝えるためです。ポジショニングは、顧客が自社ブランドをどのように認識し、選択するかに直接影響するため、非常に重要なマーケティング戦略です。

例えば、高級時計ブランドを例に挙げると、同じ価格帯の製品を提供している他社と差別化を図るために、通常の保証期間を超えたメンテナンスの無料提供や、永久保証サービスを付加することが考えられます。

このような付加価値を提供することで、顧客に「他社よりも優れたアフターサービスが受けられるブランド」という認識を与え、ブランドのポジショニングを強化します。

ポジショニングの種類

• 競合分析

競合他社のポジショニングや強み・弱みを分析する

•USP(Unique Selling Proposition)の決定

自社製品の独自の強みを明確にする

• メッセージの構築

ターゲットに響くメッセージやブランドストーリーを作る

まとめ

STP分析は、名前の通りS▶︎T▶︎Pの順番でどんどん深堀りしていく作業です!

マーケティング戦略を構築する際の基本的なフレームワークであり、企業が市場に効果的にアプローチするために非常に重要です。

この分析を通じて、企業はより的確なマーケティング戦略を立案し、顧客に対して最適なアプローチを行うことが可能になります。

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投稿者プロフィール

石黒 凜
石黒 凜
・札幌出身 1997年生まれ

経歴
・医療事務→バイヤー・B to C営業→マーケター

趣味
・サッカー・筋トレ・銭湯・散歩

誰でも分かりやすいマーケティングの内容を投稿していきますのでよろしくお願いします
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